2017年11月02日

名古屋市民コーラス第46回定期演奏会 2017.11.02

名古屋市民コーラス 第46回定期演奏会

ヴェルディ: レクイエム

ソプラノ:秦茂子
メゾソプラノ:相可佐代子
テノール:藤田卓也
バス:伊藤貴之
合唱:名古屋市民コーラス
オーケストラ:名古屋フィルハーモニー交響楽団
指揮:川瀬賢太郎

弦の弱音から始まり、様々なメロディーに彩られつつ、最後は弦の弱音に収斂される…まるで産まれて息を引き取るまでの、人生を表わしたかのような音楽である。
有名曲であり、様々な合唱団が取り上げることから、巨大な合唱曲にしては比較的聴ける機会が多い。
名古屋フィルでいえば昨年(2016年)のコバケン・スペシャルがそうで、岡崎混声合唱団との共演を私は聴き逃してしまった。恐らく中部圏ではトップの合唱団が歌うヴェルディのレクイエムは素晴らしかったことだろう。もったいないことこの上ないが、致し方なし。

そして今年(2017年)は、名古屋では老舗のアマチュア合唱団、名古屋市民コーラスがこの大曲を演奏した。
素晴らしい、感動した、とまでは残念ながら行かなかったけれども、曲の魅力を伝えるには十二分な歌唱であったと思う。
惜しむらくは、もう20人、いや10人テノールが増えれば、もっと聴きごたえがしただろう。
ソプラノ約80人、メゾソプラノ-アルトが約60人、バスが30数人から40数人という編成で、テノールが20人台というのはあまりに少なく、その中で必死に高音を出そうとするテノール各人の努力を想像すると、気の毒ですらある。

気の毒と言えば、メゾソプラノのソリストも気の毒であった。
まず、会場がデッドな市民会館大ホールで響かないところに持ってきて、ヴェルディの巨大な管弦楽・合唱に対抗するには声量が足りないのか、埋もれてしまうことが多かった。彼女の歌唱は恐らくはモーツァルトあたりで中小のホールであれば全く別の印象を持つのだと思う。…閉館中の芸術劇場コンサートホールならどうだっただろう。
ソプラノのソリストもまた、メゾソプラノほどではないにしても、ヴェルディというタイプの歌唱ではなかったが、それでも独特の呼吸で聴かせてくれた。

オーケストラは好調であった。殊に弦。やはり、前常任指揮者のマーティン・ブラビンズと、現音楽監督の薫陶を受けてよくなってきているのだと思う。木管も好調で、特にフルートがよく存在感を主張していたように思う。
打楽器。私が「爆音フェチ」だということを差し引いても、ティンパニはまろやかで自己主張しなさすぎなのではないか。指揮者の指示で敢えてそうしたのであれば恐縮であるが、管弦楽よりもフォルテの数がひとつ少ない演奏で、管弦楽によく溶け込んでいたのだが、ヴェルディのレクイエムでティンパニが溶け込む必要なんかあるだろうか。もっともっと自己主張が強くて全然構わないはずなのだ。 …私が「爆音フェチ」だということを差し引いても。菅生さんだったらどんなふうに叩いただろうかと想像する。
posted by knykeee at 22:52| Comment(0) | 演奏会覚え書き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする